大規模太陽光の第3回入札も「上限価格は非公表」

固定価格買取制度(FIT)の調達価格等算定委員会(以下、算定委)が2018年10月24日に開催され、2019年度の買取価格を算定するための参考として、再生可能エネルギーの各電源の業界団体へのヒアリングを実施した。この会合で、太陽光の第3回入札に関して仕組みの再検討を求める発議がなかったことから、第2回と同様、「上限価格を非公開」として実施することになった。

特別高圧送電線に連系する大規模太陽光に関しては、2017年度から入札制が導入されている。第1回では、応札量が募集容量を下回ったこともあり、事前に示した上限価格で落札された案件が2つあった。そのため第2回では、非公開の算定委を開催して上限価格を決め、非公表のまま、入札を実施した。

その結果、入札に参加した9件の合計容量(196.96MW)は、募集容量(250MW)を下回ったものの、すべての案件が、非公表にしていた上限額(15.50円/kWh)を上回り、「落札者なし」という結果に終わった。

こうした結果に関し、前回の算定委では、「第2回の落札がゼロになったことを踏まえ、第3回入札では、上限価格を事前に公開することも検討の余地がある」と発言した委員もいた。ただ、第3回入札は、すでに「上限価格・非公開」と決まっており、それを変えるには、委員が再検討を求める発議を行い、議論・決定するという手順になる。

一方で、第3回入札のスケジュールは、2018年11月9日が事業計画審査の締め切り、2018年12月7日が入札募集の締め切りになっている(図)。この日程に間に合わせるには、2018年10月24日の算定委で委員が発議し、上限価格の扱いを「非公開」から「公開」に変える必要があった。

 

図1

図 大規模太陽光の第3回入札のスケジュール(出所:経済産業省

 

事務局(経済産業省)によると、「こうした事情は事前に各委員に周知してあり、その上で、2018年10月24日の会合で発議がなかったことから、第3回入札は、第2回と同様の手順で進めることになり、上限価格は非公開となった」という。

前回の入札では、上限価格「15.50 円/kWh」で「落札者なし」となったものの、4案件(合計136MW)が第1回の最低額(17.20円/kWh)を下回る16円台/kWhを付けた。こうしたなか、算定委が第3回入札の上限価格を前回のまま維持するのか、さらに下げてくるのか。上限額を決める非公開の算定委における討議内容がどの程度、事前に公開されるのか。今後の進め方もたいへんに注目される。(日経BP総研クリーンテクラボ


 

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