「太陽光・未稼働措置」による「買取価格変更」は約1.2万件

経済産業省は2020年10月26日、有識者会議を開き、「太陽光の未稼働案件に対する措置」による、その後の対応状況を報告した。それによると、買取価格が変更となった案件は同時点で約1万2000件(約200万kW)になり、今後のフォローアップによってさらに増えることが明らかになった。

 

 会議では、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた制度改革などに関して審議した。議題は、(1)地域に根差した再エネ導入の促進、(2)回避可能費用に関わる激変緩和措置の取り扱い、(3)電力ネットワークの次世代化――の3点だった。

 

 未稼働案件への対応状況に関しては、「地域に根差した再エネ導入の促進」のなかで、討議された。2019年12月に同省が打ち出した「太陽光の未稼働案件に対する措置」では、一定期限までに運転開始準備段階に入ったもの(送配電事業者が系統連系工事の申し込みを不備なく受領したもの)については、従来の買取価格を維持し、期限に間に合わなかった案件は、買取価格を変更(下げる)するという内容だった。

 

 今回公表された資料によると、2012年度から2016年度の太陽光の認定案件のうち、「太陽光・未稼働措置」を通じて、「新たに運転開始期限を設定された上で、買取価格が変更となった案件」は約1万1992件(208万kW)、「新たに運転開始期限を設定されたものの、買取価格を維持した案件」は1万166件(431万kW)となった。ちなみに、すでに本格着工済みで「適用除外」(価格維持・運開期限なし)となった案件は65件(167万kW)、すでに法改正時に太陽パネルの変更と引き換えに運開期限を設定していた案件が4万4455件(905万kW)になる(図)。

 

図 太陽光未稼働に対する「フォローアップ」の位置づけ(出所:経済産業省))

 

 ただ、経産省によると、「新たに運転開始期限を設定されたものの、買取価格を維持した案件」(1万166件・431万kW)のなかには、「送配電事業者が系統連系工事の申し込みを不備なく受領」という条件の前提となる「林地開発許可の期限までの取得」などについて、実際には取得していないにもかかわらず、系統連系工事を申し込み、受領されたケースがあることが明らかになっているという。

 

 そこで、同省では、こうした疑義をなくすため、林地開発許可の取得を要することが多い、連系出力2MW以上の特別高圧案件(135件・395万kW)については、同許可の取得などの要件を満たされていたどうか確認するフォローアップを実施するとしている。(日経BP総合研究所 クリーンテックラボ)

 


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